メンタルヘルス・ストレスチェック・製造業の職場改善
熱処理工場の夜勤・交替勤務とメンタルヘルス対策|焼入炉の設備保全と管理職支援
熱処理工場では、焼入れ、焼戻し、浸炭、窒化、真空熱処理など、さまざまな工程が行われています。
設備によっては、長時間の加熱や保持、冷却が必要となり、夜間も稼働する工場があります。
熱処理品質を安定させるためには、温度、時間、雰囲気、冷却条件などの管理が欠かせません。
一方で、こうした設備を支えている社員や管理職の負担についても考える必要があります。
設備の安定稼働と、そこで働く人の健康は、切り離して考えられない課題です。
1.熱処理工場で起こりやすい負担の集中
例えば、浸炭焼入れを行う工場では、炉内温度、雰囲気、焼入油の状態、製品の投入・取り出し、処理記録など、さまざまな確認が必要です。
次のような状況では、特定の社員や管理職に負担が集中する可能性があります。
- 夜勤中に炉の警報が発生する
- 焼入油の温度や冷却条件に異常が生じる
- 設備停止によって生産計画を変更する
- 品質確認の結果、再処理や追加検査が必要になる
- 交替時の引き継ぎが不十分で問い合わせが集中する
これらは設備管理の課題であると同時に、職場環境の課題でもあります。
2.設備停止時間だけでなく、人の負担も確認する
設備保全では、故障件数や停止時間を記録することがあります。
同じように、社員や管理職の負担についても、職場全体の傾向を確認できます。
例えば、夜間の呼び出し回数、残業時間、交替時の引き継ぎ状況、緊急対応できる人員の偏りなどです。
特定の社員だけが設備トラブルに対応していないか。
この視点を持つことが重要です。
3.交替勤務と睡眠への配慮
夜勤や交替勤務では、睡眠や休息の確保が課題になることがあります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、交替制勤務に伴う睡眠の問題について注意が示されています。
勤務間の休息、休憩の取り方、仮眠環境、シフトの組み方など、会社として検討できることがあります。
ただし、連続炉とバッチ炉では運転方法が異なり、設備の自動化状況や夜間の監視体制によっても条件が変わります。
そのため、現場の工程に合わせた改善策が必要です。
4.管理職を責めず、支える
熱処理工場の管理職は、生産、品質、設備、安全、人員配置など、多くの業務を担っています。
設備トラブルへの対応に加え、納期調整や若手社員の教育も求められます。
その管理職に、メンタルヘルス対策まで一人で任せることは適切ではありません。
例えば、夜間異常時の連絡体制、設備ごとの対応手順、業務の属人化解消、相談窓口の整備など、会社全体で支える仕組みが必要です。
5.ストレスチェックを職場改善に活用する
ストレスチェックは、従業員自身がストレスの状態に気づく機会になります。
また、適切な集団分析を行うことで、職場改善の検討材料として活用できます。
熱処理工場であれば、交替勤務、業務量、上司や同僚の支援、仕事の裁量などの観点から課題を整理できます。
ただし、個人が特定されないよう、回答情報の取り扱いや集計単位には十分な配慮が必要です。
結果だけで原因を断定せず、実際の勤務状況や現場の意見も踏まえて改善を考えることが重要です。
6.設備の予防保全から、人と組織の予防へ
ケイネクシアは、長年取り組んできた産業設備の予防保全という考え方を、人と組織にも生かしたいと考えています。
設備は、故障してから修理するだけでなく、日頃の点検や状態確認によってトラブルを未然に防ぐことが重要です。
人と組織についても、不調が発生してから対応するだけでなく、日頃から負担の偏りや職場の課題に気づき、改善していくことが大切です。
設備を守るように、人も守る。
株式会社ケイネクシアでは、熱処理、鍛造、製鉄、非鉄金属、精密加工など、製造業の現場特性を踏まえた予防型メンタルヘルスと職場改善を支援しています。
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