K-NEXIA(ケイネクシア)

ものづくりと資源循環の現場から考える「人を大切にする経営」

ものづくりも、環境への挑戦も。その真ん中にいたのは「人」でした。

― 山村製壜所とリヴァックス、二つの現場を訪ねて ―

2026年10月14日、西宮商工会議所工業部会が企画された「鳴尾浜におけるエネルギー等施設見学会」に参加しました。訪問先は、ガラスびんづくりに取り組む株式会社山村製壜所と、食品残さを資源に変える株式会社リヴァックス。二つの現場には、技術への挑戦だけでなく、働く仲間や地域の方々を大切にする姿勢がありました。

炉の熱気の向こうに見えた、ものづくりを支える人

山村製壜所では、ガラスびんが形になる工程や、完成した製品の検査工程などを見学しました。炉の熱気、休むことなく動き続ける設備、次々に生まれるびん。普段、何気なく手に取る一本のびんが、これほど多くの工程と人の仕事に支えられていることを、あらためて実感しました。

特に感じたのは、機械が精密に動けば、それだけで良い製品ができるわけではないということです。設備を見守り、変化を見逃さず、品質を守る。現場の方の経験、判断、そして日頃の連携があってこそ、ものづくりは成り立っています。長年、製造業の現場に足を運んできた私にとっても、学びの多い時間でした。

暑さと向き合う職場で、働く人を守る気遣い

熱を扱う工場だからこそ、働く方の体調や安全への配慮は欠かせません。見学で伺った熱中症対策も、とても印象に残りました。高温の職場で仕事を続ける方々にとって、日々の対策の積み重ねは何より大切です。こうした現場の実践には、「社員に元気で働き続けてほしい」という思いが感じられました。

「人を大切にする経営」という言葉は、立派な理念を掲げることだけではありません。暑さへの備えを整えること、無理のない働き方を考えること、仲間の安全に目を配ること。私は、こうした毎日の具体的な行動にこそ、本当の価値があると感じます。

酸素燃焼という挑戦と、資源を循環させる発想

今回の見学会では、山村製壜所の「酸素燃焼」に関する取り組みも紹介されました。従来の方法にとどまらず、製造工程のあり方を見直し、脱炭素化に向けて工夫を重ねていく姿勢に、技術の進化を感じました。

また、配布資料には、もみ殻に含まれるシリカをガラスびんづくりに生かす「MomiGlass」という新しい発想も紹介されていました。これまで十分に活用されてこなかったものを、次のものづくりの資源にする。循環型経済という言葉が、急に身近に感じられました。※ここは配布資料で紹介された取り組みであり、当日の工場内で製造を確認したという意味ではありません。

食品残さが、地域を支える電気になる

次に訪ねたリヴァックスの西宮バイオガス発電プラントでは、食品工場の製造残さや賞味期限切れの飲料などを受け入れ、メタン発酵で生まれるバイオガスを使って発電する仕組みについて学びました。

配布資料によると、産業廃棄物の受入量は1日約70トン。発電量は約1,000世帯分に相当し、発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を通じて販売されています。「捨てるもの」と考えられていたものが、地域や社会を支えるエネルギーに変わる。その規模と仕組みに驚きました。

しかし、数字以上に印象に残ったのは、その仕事を日々動かしている皆さんの姿勢です。搬入、前処理、発酵、発電、設備管理など、いくつもの仕事がつながって一つの施設が動く。誰か一人の力ではなく、異なる役割を担う人たちが協力し、毎日の運営を支えておられることに感動しました。

「におい」への気遣いにも表れる、地域とともに歩む姿勢

もう一つ、私の心に残ったのが、周辺地域へのにおいの配慮です。食品由来の廃棄物を取り扱う施設では、発電という社会的意義だけではなく、近くで暮らす方や働く方への配慮も大切です。リヴァックスでは脱臭施設が設けられており、臭気に向き合う取り組みについても伺いました。

どれほど素晴らしい事業であっても、周囲への気遣いを忘れてしまえば長く続きません。地域への配慮を設備と人の仕事の両面から考える姿に、企業としての誠実さを感じました。「環境のために」という言葉を、現場で実行し続ける皆さんの熱い思いが、とても素敵でした。

技術を動かし、会社を強くするのは、人の力

二つの現場は、扱うものも工程も異なります。けれども、共通していたのは、働く人を守り、品質や安全を守り、仲間と力を合わせ、地域にも気を配るという姿勢でした。設備や技術を生かすのは、結局そこにいる「人」なのだと思います。

ケイネクシアが大切にしているのは、「人を大切にする経営が、会社を強くする」という考え方です。社員が安心して働けること、互いを信頼できること、自分の仕事に誇りを持てること。その積み重ねが、品質や生産性、お客様からの信頼、そして企業の未来につながっていく。今回の見学は、その考えを現場から教えていただく機会になりました。

貴重な機会を設けてくださった西宮商工会議所工業部会の皆さま、そして丁寧にご案内くださった山村製壜所・リヴァックスの皆さまに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

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