その技術、船舶市場でも生かせるかもしれません。
舶用機器メーカーが知っておきたい船舶関連の申請手続き|型式承認・予備検査・製造認定の違い
日本には、優れた機械技術を持つ中小製造業が数多くあります。
ポンプ、バルブ、電気設備、制御機器、エンジン関連部品など、その技術はさまざまな産業で活用されています。
こうしたメーカーにとって、船舶分野は新たな事業機会になり得ます。
しかし、船舶に使用する機器では、一般産業用の製品とは異なる技術基準や検査制度が関係する場合があります。
「船舶向けに販売したいが、どのような承認が必要なのか分からない」
「造船所から認証関係の資料を求められた」
「型式承認と予備検査の違いが分からない」
今回は、舶用機器メーカーが知っておきたい申請制度の基本を解説します。
1.舶用機器にはどのような制度がある?
船舶に搭載される機器については、製品の種類や用途、適用法令などに応じて、さまざまな検査・承認制度があります。
代表的なものとして、型式承認、予備検査、製造認定などが挙げられます。
ただし、すべての舶用機器にこれらの制度が必要というわけではありません。
まずは、自社製品がどの制度の対象となるか確認することが重要です。
2.型式承認とは?
型式承認は、一定の製品について、その型式が所定の技術基準に適合しているかを確認する制度です。
対象製品によっては、設計図面、仕様書、試験成績書などの資料が必要になります。
新製品の開発段階で適用基準を確認しておくことで、承認申請に向けた準備を進めやすくなります。
なお、船舶安全法に基づく型式承認と、船級協会などによる承認・認証は、制度や目的が異なる場合があります。
3.予備検査とは?
予備検査は、船舶に備え付ける対象物件などについて、船舶への搭載前に所定の検査を受けることができる制度です。
例えば、船舶に搭載する前の段階で、対象機器について検査を受ける仕組みです。
ただし、予備検査を受けたことによって、船舶への搭載後に必要となるすべての確認が不要になるわけではありません。
対象物件や適用制度を確認する必要があります。
4.製造認定とは?
船舶安全法には、対象となる船舶用物件の製造について、所定の基準を満たす事業場を認定する制度があります。
一般に、製造認定事業場に関する制度として知られています。
認定では、対象となる製造業務に応じて、製造設備、技術者、品質管理体制などの要件が関係します。
認定の範囲や効力は制度によって定められており、すべての製品を自由に製造・出荷できるという意味ではありません。
5.3つの制度はどう違う?
簡単に整理すると、次のようになります。
型式承認
製品の型式について、所定の技術基準への適合性を確認する制度。
予備検査
対象となる物件について、船舶への搭載前に所定の検査を受ける制度。
製造認定
対象物件の製造について、所定の基準を満たす事業場を認定する制度。
実際にどの制度が必要かは、製品の種類や搭載先、適用される法令などによって異なります。
6.船舶市場への参入で確認したいこと
一般産業用の製品を船舶向けに展開する場合、次の事項を確認することが重要です。
- 製品の用途と搭載先
- 適用される技術基準
- 必要な検査・承認制度
- 設計図面や試験資料
- 製造・品質管理体制
- 造船所や船主が求める仕様
- 船級協会の規則が関係するか
特に、製品開発の初期段階から確認を進めることで、設計変更や資料不足による手戻りを減らしやすくなります。
7.機械に強い海事代理士ができること
ケイネクシア海事代理士事務所では、約30年にわたり製造業や機械設備の現場に関わってきた経験を生かしています。
機械の構造、仕様、品質管理、保守など、メーカーの担当者が日々向き合う課題を理解することを大切にしています。
私たちは、まず製品の用途や技術的な特徴、開発状況を丁寧にお伺いします。
そのうえで、関係する制度や必要な行政手続きを確認し、法令上対応可能な申請書類の作成などを支援します。
なお、技術基準への適合性の審査や認定・承認の判断は、所管する機関が行います。
よくある質問
Q.一般産業用のポンプを船舶向けに販売する場合、必ず型式承認が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。用途、搭載先、適用基準などによって異なります。
Q.型式承認と船級協会の認証は同じですか?
同じではありません。適用される制度や認証の目的を個別に確認する必要があります。
Q.製品開発中でも海事代理士に相談できますか?
はい。対象製品に関係する行政手続きや必要資料について、早い段階から確認することができます。
舶用機器メーカーの皆様へ
新製品の開発、船舶市場への参入、型式承認、予備検査、製造認定などについて、まずはご相談ください。
製造業の現場を理解する海事代理士として、技術と行政手続きをつなぐ支援を目指しています。
ケイネクシア海事代理士事務所
機械に強い海事代理士。
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