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ストレスチェックの義務化と、従業員を大切にする職場づくり

ストレスチェックとは?義務化の拡大と、従業員を大切にする職場づくり

企業を支えるのは、日々の仕事に取り組む従業員一人ひとりです。安心して働き続けてもらうためには、体の健康だけでなく、心の健康にも目を向ける必要があります。

仕事の忙しさや責任、人間関係によるストレスは、外から見ただけでは分かりにくいものです。本人も「まだ大丈夫」と考え、負担を抱え込んでしまうことがあります。そうした状態に気づき、不調を未然に防ぐための仕組みが「ストレスチェック」です。

■ ストレスチェックとは

ストレスチェックは、仕事の負担や心身の反応、周囲からの支援などに関する質問票に回答し、自分のストレスの状態を把握する検査です。

主な目的は、従業員自身の気づきを促し、必要な支援や職場環境の改善につなげることです。うつ病などを診断する検査ではなく、メンタルヘルスの不調を未然に防ぐことを重視しています。厚生労働省「ストレスチェックQ&A集」

■ 2028年4月から、50人未満の事業場にも義務化

ストレスチェックは、2015年12月から、常時50人以上の労働者を使用する事業場で、対象となる労働者に年1回実施することが事業者に義務づけられています。

さらに、2025年の労働安全衛生法の改正により、2028年(令和10年)4月1日からは、50人未満の事業場にも実施義務が拡大されます。それまでは、50人未満の事業場では努力義務です。人数の基準は、原則として会社全体ではなく、店舗や営業所、工場などの事業場ごとに判断します。厚生労働省「ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策」、厚生労働省「ストレスチェックQ&A集」

小規模な職場でも、人手不足や業務の集中、相談相手の少なさなどによって負担が生じます。企業の規模にかかわらず、従業員の心の健康を守る取り組みが求められています。

■ 従業員を大切にする姿勢を、行動で示す

「従業員を大切にしたい」という思いを、実際の働く環境に反映することが重要です。

例えば、特定の人に仕事が集中している、休暇を取りにくい、困っていても相談できないといった問題は、本人の努力だけで解決できるとは限りません。企業が業務の配分や人員体制、相談の仕組みを見直す必要があります。

ストレスチェックの結果を集団ごとに集計・分析し、職場環境の改善につなげることは、事業者の努力義務とされています。個人の対処を支えるだけでなく、職場にあるストレスの原因を減らすことも、この制度の大切な役割です。厚生労働省「ストレスチェック制度の概要」

従業員の健康は、その人の暮らしや家族にも関わります。安心して働き続けられる環境を整えることは、企業の安定した事業運営を支える基盤にもなります。

■ 安心して回答できる環境を整える

制度を役立てるためには、従業員が自分の状態に沿って回答できることが前提です。「結果が人事評価に影響するのでは」と不安を感じる環境では、負担を正直に伝えにくくなります。

検査結果は本人に通知され、本人の同意なく会社に提供することは禁止されています。また、高ストレスと判定され、医師による面接指導が必要とされた従業員が申し出た場合、事業者は面接指導を実施する必要があります。申し出を理由とした不利益な取り扱いも禁止されています。厚生労働省「ストレスチェック制度の概要」

企業は、結果の取り扱いや相談方法を事前に説明し、プライバシーを守る体制を整えることが大切です。

■ 実施後の支援と改善につなげる

ストレスチェックの価値は、実施後の対応にあります。

医師による面接指導を行った場合は、その意見を踏まえ、必要に応じて労働時間の短縮や業務の調整などの就業上の措置を講じる必要があります。厚生労働省「ストレスチェック制度の概要」

職場全体でも、業務量の偏りを見直す、休暇を取りやすくする、相談窓口を周知するなど、課題に応じた改善を進めましょう。

これから導入する企業は、実施機関の選定、個人情報の管理、面接指導の体制、従業員への説明などを早めに準備することが大切です。小規模事業場向けには、産業保健総合支援センターによる無料の導入支援も案内されています。厚生労働省「こころの耳」

一人ひとりの負担に気づき、声に耳を傾け、働く環境を改善する。その積み重ねが、従業員を大切にする職場づくりにつながります。義務化の拡大を機に、自社の取り組みを見直してみませんか。

※制度に関する記載は、2026年10月時点の公表情報に基づきます。

「社員の定着が気になる」「相談先を整えたい」「ストレスチェックの結果を活かしたい」。何から始めるか決まっていなくても、まずは現在の状況をお聞かせください。

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